家族名義の不動産も担保にできる場合がある
「自分名義の不動産はないが、親の実家ならある」というケースでも、不動産担保ローンを申し込める商品があります。
例えば滋賀銀行ジャストサポート(不動産担保型)では、本人だけでなく3親等以内の親族が所有する不動産も担保の対象とされています。家族と共有している不動産についても、共同担保として相談できる場合があります。
ただし、これは「家族の不動産を自由に使える」という意味ではありません。所有者本人の同意と手続きへの参加が前提になります。
担保提供者とは
担保提供者(物上保証人)とは、自分の不動産を他人の借入の担保として提供する人です。
| 役割 | 申込者(借りる人) | 担保提供者(家族など) |
|---|---|---|
| お金を借りる | 借りる | 借りない |
| 返済義務 | 負う | 原則として返済義務は負わない※ |
| 担保不動産 | 自分の不動産でも可 | 自分の不動産を提供する |
| 手続き | 申込・契約の当事者 | 同意や登記手続きへの協力が必要 |
※商品や契約内容によっては連帯保証人となる場合もあります。滋賀銀行の商品でも、担保提供者は保証委託契約の連帯保証人となる場合があるとされています。契約前に、担保提供者がどこまでの責任を負うのかを必ず確認してください。
最も大きなリスクは、借りた人が返済できなくなった場合、担保提供者の不動産が競売などで処分される可能性があることです。金額の大小にかかわらず、家族全員がこの点を理解しておく必要があります。
手続きの流れと必要な同意
- 家族への説明と相談:借入の目的・金額・返済計画を所有者に説明し、担保提供の意向を確認します。
- 仮審査・本審査:担保物件の調査や評価が行われます。所有者の本人確認書類などが必要になる場合があります。
- 担保提供の意思確認:金融機関や司法書士が、所有者本人の意思を直接確認します。
- 登記手続き:司法書士との対面面談を経て、抵当権設定登記を行います。
滋賀銀行の場合、登記手続きは保証会社指定の司法書士が担当し、申込者の指定する場所へ出張してもらうこともできます(日本全国対応)。司法書士との面談は対面が必須とされています。
家族で話し合っておくべき注意点
返済が滞った場合の扱いを決めておく
返済が難しくなったときに、誰がどう対応するのかを事前に話し合っておきましょう。「いざとなったら不動産を売却して返すのか」「家族が肩代わりするのか」などを曖昧にしたまま借りると、トラブルの原因になります。
相続人全員の理解を得る
担保にする実家は、将来きょうだいなどが相続する可能性のある財産です。所有者である親だけでなく、将来の相続人にも事情を説明しておくと、相続時のもめ事を減らせます。共有名義の不動産では、共有者全員の同意が必要になるのが一般的です。
他のローンや売却予定への影響を確認する
抵当権が設定された不動産は、完済して抹消登記をするまで、売却や新たな借入の担保として使う際に制約を受けます。近い将来に売却や住み替えの予定がある場合は、その計画と競合しないかも確認してください。
高齢の親が担保提供者になる場合
所有者が高齢の場合、判断能力の確認がより慎重に行われることがあります。また、介護施設への入居費用など親自身のために借りるケースと、子のために担保を提供するケースでは、家族の受け止め方も変わります。本人の意思を尊重し、急かさずに時間をかけて相談しましょう。
すでに住宅ローンがある家族の不動産でも相談できる?
抵当権がすでに設定されている不動産でも、商品によっては第二順位として相談できる場合があります。滋賀銀行ジャストサポート(不動産担保型)でも、住宅ローン返済中の不動産について第二順位での相談が可能とされています。ただし、担保評価額から既存ローンの残高を差し引いた余力が審査の対象になるため、希望額を借りられるとは限りません。
なお、滋賀銀行の商品条件の要点は、金利が変動で年2.850%〜5.775%の4段階から審査で決まること、融資額は300万円〜4,999万円(不動産関連資金は9,500万円以内)、期間は最長35年といった内容です(2026年10月1日現在)。家族名義での申込を検討する際の参考にしてください。
よくある質問
Q1. 親に内緒で、親名義の不動産を担保にできますか?
できません。担保提供には所有者本人の同意と、本人確認や司法書士との面談などの手続きが必須です。同意のない担保設定は行えません。
Q2. 担保提供者は借金の連帯保証人になるのですか?
担保提供者(物上保証人)は原則として不動産の範囲で責任を負う立場ですが、商品によっては連帯保証人となる場合もあります。契約書の内容と金融機関の説明を、担保提供者本人も一緒に確認してください。
Q3. 遠方に住む親が所有者の場合、手続きはどうなりますか?
金融機関によっては来店不要で手続きでき、司法書士が面談のため出張対応する商品もあります。ただし、必要書類や確認方法は金融機関ごとに異なるため、事前に公式窓口で確認しましょう。
まとめ
親・家族名義の不動産を担保にできる商品はありますが、前提は所有者本人の十分な理解と同意です。返済できなくなった場合に家族の不動産を失う可能性があることを全員で共有し、相続や将来の売却計画への影響も含めて話し合ってから申し込みましょう。
注意事項・公式情報の確認について
本記事は一般的な解説であり、個別のケースでの借入可否をお約束するものではありません。担保提供者の責任範囲や手続きは商品ごとに異なります。申込前には必ず金融機関の公式サイトで最新の条件を確認し、家族と一緒に公式窓口へ相談してください。


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